「過保護」と「見守り」はちがう
以前、スタジオで見かけた印象的な親子がいました。
お父さんがお迎えに来たとき、その子がアウターを着るとき、靴を履くとき…。
お父さんは手を出さず、ただ静かに見守っていました。
子どもが思うようにできず「できない」と口にすると、
「落ち着いて、よく見てごらん。こうしたらどうかな?」と優しく声をかける。
でも、決して代わりにやってあげることはしませんでした。
私は正直、少し衝撃を受けました。
私なら「時間がないから」「早く終わらせたいから」と手伝ってしまう。
でもそのお父さんは、時間を区切ることなく、子どものペースを尊重していたんです。
そして、できた瞬間には満面の笑みでハグ。
「よくできたね!」と心から褒めていました。
その姿を見て、「信じて待つって、こういうことなんだな」と感じました。
過保護は「守る」つもりが「奪う」こともある
子どもを大切に思う気持ちは、誰にでも共通しています。
危ない目にあわせたくない。
失敗して落ち込む姿を見たくない。
だからつい、先回りして手を出してしまう。
でも、親が先にやってしまうことで、
「自分でできた!」という成功体験を奪ってしまうこともあります。
過保護とは、子どもの“できる力”を信じ切れない状態でもあるのかもしれません。
もちろん、年齢や状況によってサポートは必要です。
けれど、見守ることは「放っておくこと」ではありません。
子どもの成長を信じ、挑戦するチャンスを与えることが、
本当の「見守り」なのだと思います。
「待つ力」が、子どもの自信を育てる
大人にとって「待つ」というのは、とても難しいこと。
忙しい毎日のなかでは、つい「早くして」と言いたくなりますよね。
でも、子どもにとって時間の流れはまったく違います。
大人が1分だと思うことも、子どもには5分、10分に感じられることがあります。
その時間の中で、子どもは頭の中で一生懸命考えています。
「どうしたらできるかな」「前はこうしてうまくいったな」など、
小さな試行錯誤を繰り返しているのです。
その過程こそが、「自分で考える力」「諦めない力」につながります。
だからこそ、親が“待つ力”を持つことが、子どもの“自信”を育てる第一歩なのです。
習い事でも「見守る」姿勢が大切
ダンスやバレエのレッスンでも同じことが言えます。
「うまく踊れない」「発表会が怖い」
そんなとき、
つい「がんばりなさい!」と励ましたくなりますが、
子ども自身が「やってみよう」と思えるように導くことが大切です。
レッスンのなかでは、先生があえてすぐに答えを教えないこともあります。
それは“考える力”を育てるため。
自分で考え、体で覚え、少しずつできるようになる過程にこそ成長があるからです。
お父さんのように、「信じて見守る」姿勢が、子どもの伸びしろを最大限に広げていきます。
見守る勇気が、親と子の信頼を育てる
子どもたちは、少しずつ親から離れ、社会へと羽ばたいていきます。
離れる時間が増えたとき、安心して過ごせるようにするには、
「信じてもらった経験」が必要です。
だからこそ、私たち大人は“見守る勇気”を持つことが大切なのかもしれません。
手を出さずに見守ることは、冷たさではなく「信頼」の証。
子どもにとっては、「自分を信じてもらえた」という何よりの安心になります。
信じて待つ、その姿が最高の教育
子育てに正解はありません。
けれど、どんな方法でも共通して大切なのは、
「子どもを信じて、待つ」というシンプルなこと。
過保護でもなく、放任でもなく、
その真ん中にある“見守る力”を持つことで、
子どもは自ら立ち上がる力を育んでいきます。
そして、ダンスやバレエのように「自分の力で挑戦する習い事」は、
その成長をサポートしてくれる最高の環境です。
アート・グルーヴでは、そんな「見守りながら伸ばす」レッスンを大切にしています。
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